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第23回「桃陰文化フォーラム」報告

 5月28日(土)午後3時から、第23回桃陰文化フォーラム「答えのないことへの挑戦 〜どうなるか分からへんけど一丁やったるか〜」と題する、TBSにお勤めの杉本篤氏による講演会が天王寺高校視聴覚教室で開かれました。当日はあいにくの雨でしたが、後輩のラグビー部員はじめ在校生・保護者・一般の方々など130名近くにのぼる多数の参加を得て、視聴覚教室がほぼいっぱいになる盛況でした。
 杉本氏は本校44期生、お話は所属していたラグビー部のことから始まりました。当時の練習はほとんどが走り込みであり、毎日1〜1.5時間ひたすら走ることを続けることで、やがて自分たちでなぜ走るのか、どう走れば効果的かを考えるようになったこと、そして当たり前のことをしていては私学の強豪に勝てないことに気づいたこと、3年の時には久しぶりに全国大会大阪府予選の決勝戦に進出、惜しくも同志社香里に惜敗したが一連の経験が後の受験勉強や現在の仕事に非常に役だったことを述べられました。
 さらに1年の浪人後、京大工学部に入学、高校の先輩から当然のようにラグビー部入部を勧められ練習にも参加していたが、言葉巧みに勧誘されたアメリカンフットボールの練習にも参加したこと、悩んだが「日本一になる」という目標に惹かれアメフトを選択したこと、3年の時念願の日本一になったが、4年では主将でありながらチームが機能せず苦労したことを話され、「一つのことに一流になること」「常識なんかいらない」「常識を破るとは」と具体例をあげながら熱く訴えられました。
 小憩のあと、TBS入社後、カメラマン・記者・ディレクターの仕事を経験したこと、関わった事件の興味深い裏話から常に当事者としての意識が大切であり、報道関係者としての心構えとして地に足のついたニュースを心がけていることを語られました。
最後に、集まった天高生に贈るメッセージとして、勉強・部活に日々がんばっていると思うが自分の殻を突き破るような活動をめざしてほしい、受験勉強には必ず答が用意されているが、現実は答のない方がふつうでありそれに挑戦し続けることが一番大事だと力説されました。そして、参加者からの質問に丁寧にお答えいただいた後、この講演会の実現に尽力された同窓会会長、川口洋司氏から丁寧な謝辞がありお開きとなりました。
訥々としたお話しぶりの中にお人柄の誠実さと温かさがうかがえ、時に大阪人らしい自然なユーモアが交じる独特の語り口に酔う100分でした。
風邪で体調がすぐれぬ中にもかかわらず、東京からわざわざ駆けつけて下さった杉本さんに心からお礼を申し述べます。ありがとうございました。

  


<参加者感想(一部抜粋)>(保護者編)

<参加者感想(一部抜粋)>(生徒編)