平成18年6月30日

<天高の樹木たち 桃陰の杜(2)>

 4月に新たに61期入学生を迎え、学区改編を来年に控えた06年度もスタートして3ヶ月が、あっという間に過ぎました。遠足、運動会、中間考査―生徒も教員も、日々やるべき事を営々とこなすいつもの「天高時間」に巻き込まれ、充実した緊張感のある毎日を送っています。

 そんな人為の慌ただしさをよそ目に、桃陰の杜の木々たちは悠揚迫らず、季節の歩みに沿って装いを変え、私たちの目を楽しませてくれます。
 桃・桜・ハナミズキの花が咲き散り、ケヤキ・ポプラ・銀杏の高木は芽吹いたと思うといつの間にかみどりの群舞を見せ、美章園から歩いてくる途次、見上げる正門南側のみどりの連なりは、今「桃陰の杜」という呼称に恥じない美しさです。
 これから暑くなるにつれ、南館校舎側面に植えられた夾竹桃のピンクや百日紅の紅白の花が楽しみですが、今回は正門入り口や校舎沿いに、まるで訪問者のための導線のようにびっしり植え込まれているツツジについて一言触れたいと思います。

 (2)「躑躅」… 葉桜に気づきもせずに道ゆけばツツジの大群迎えておりぬ
(赤尾俊也)

ツツジは種類も多く、山ツツジ・岩ツツジ・ドウダン/平戸/ミツバ/レンゲツツジなどあるようですが、毎朝7時前から花木に水をやり、落ち葉などのそうじをしてくださっている技師さん(八熊さん・中井さん)にお聞きすると、ピンク・紫の二色が咲き違う本校のツツジはすべて色違いのキリシマツツジだそうです。 校舎沿いばかりではなく、体育館そばの楠のまわりをはじめ、至る所に植えられたツツジは、植栽の場所により早いものは4月下旬から咲き出し、一番遅いものは紫陽花が咲き始める6月上旬まで、校内に可憐な彩りを提供しています。