桃陰文化フォーラム事務局
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第26回「桃陰文化フォーラム」報告
さる5月26日(土)の午前10時から、第26回「桃陰文化フォーラム」―『自然の流れに身をまかせて~インド古典舞踊オディッシィへの旅』と題して、舞踊家花の宮 祐三子(茶谷 裕美子)先生(天高33期生)による講演会が、生徒・保護者・卒業生・一般参加者等約80名の聴衆を迎え、天王寺高校多目的ホールで開催されました。
開演冒頭、男声によるゆったりとしたBGM音楽(マントラ?)に乗せ、花の宮先生によるインド古典舞踊・オディッシィが披露されました。鮮やかな赤と黒を基調とした民族衣装に粧われた身体が、音楽の流れに乗りしなやかで優美に、だが時に激しくリズミカルにしなり舞う。曲線的な身体の運動と繊細な手の動き、足につけられた鈴の音が連動し胸に迫ってくる。そして、最後は静かな合掌の形で終わる。わずか10分ほどだったと思いますが、それは初めて見るインド古典舞踊の魅力に引き入れられる時間でした。
次に、今舞われた曲について演舞を伴った解説がされ、パワーポイントを用いながらバレエに打ち込んだ天高時代のこと、広島大学総合学部へ進学して文化人類学を学んだこと、中国への渡航と少数民族との触れ合いから「自分の踊り探しへの旅」の過程でオディッシィに出会ったこと、そしてバンガロール郊外での修行の日々のことなど、現在インド古典舞踊オディッシィの舞踊家として活躍されるまでの15年におよぶ外国での貴重な体験談をお話し下さいました。ゆったりとした暖かな語り口が、そのお人柄をそのまま表しているような気がしました。そして、フィナーレとしてバッハの曲をバックに「オディッシィ」という型を離れ、「自分自身に素直に生きる」「自由に踊る」という今の心境を表す踊りを舞って下さいました。その後、会場からの質問にも丁寧にお答え下さり、出席生徒からのお礼の花束をお贈りし教頭からの謝辞でお開きとなりました。
インド古典舞踊オディッシィの他、書画やヒーリング等でもご活躍されるご多忙の中、すばらしい踊りとお話をたっぷりと見聞させてくださった花の宮 祐三子先生に深くお礼を申し述べます。ありがとうございました。
またいつもながら会場を整備してくれた卓球部の諸君、受付をしてくださったPTAの文化委員の方々にもあわせてお礼を申し上げます
<参加者感想(一部抜粋)>(在校生)
- インド古典舞踊オディッシィというものを初めて見ました。ゆったりとした動きの1つひとつに意味が込められており、とてもきれいで奥深いと感じました。また祐三子先生の行動力は私も見習いたいと思いました。
- 普段は触れることのない文化のお話を聞けて、とても貴重な体験だった。またインドにも興味が出てきて本当に良かったと思えた。
- 型のある動きは美しいと思った。創作が美しく生きるのはたくさんの型を知っているからだと思った(たくさんの型を知っていると動きの組み合わせにバリエーションができるから)。
- インドの踊りはとてもなめらかで優美でした。指先や足先まで神経が行きとどいているようですばらしかったです。現在に至るまでのお話を聞かせていただいて、人生というのは長く、何が起きるかわからないものだなぁと深々と思いました。参加して良かったです。
- 古典舞踊ということで、少し難しいかと思っていましたが、とても優美な舞ですごく幻想的な世界へ誘われました。先生の今までの経緯も大変興味深く、これからの人生の参考にしたいと思います。(将来、世界中を渡りたいので)
<参加者感想(一部抜粋)>(卒業生)
- 自分に正直に生きられたこと、小さい頃からのクラッシックの基礎があっての上にインド舞踊、すばらしかったと思います。心も、舞もぶれてないことに感動しました。
- 進学だけがすべてではないこと。
- とても良かったです。自分を表現できるということはすばらしいことだと思いました。若者にももっと伝えていければいいのにと思いました。
<参加者感想(一部抜粋)>(在校生の保護者)
- 大きな視点でいろんなことにチャレンジされている同年代の女性の姿勢がまぶしかったです。もっといろんなことを知りたいと思いました。ありがとうございました。
- とても興味深いお話でした。おっとりとした印象でとてもお言葉がきれいで良かったです。今回のインド古典舞踊にしても、このような機会がなければきっと触れることがなかったと思いますので良い機会になったかと思います。もっと子供たちにも見てほしいです。
- しなやかだけど力強い踊りで感動しました。バレエからインド舞踊へのお話を聞いて本当に自分のやりたいことを求めて旅を続けられた先生は強くてすてきだなと思いました。自分が今の自分でいいのか、本当はどんな自分でありたいのか考えさせられるひとときでした。最後の踊りは風を感じられるすばらしい踊りでした。
- 女神様の歩く姿は本当に象のようでした。自由に素直に生きられて、あこがれます。
- インド舞踊は今まで触れる機会がなかったので楽しみにしていました。とても興味深い内容でした。同じ世代の女性として一つのことを追い求めておられる姿がうらやましく感じました。
- すてきです。衣装やお化粧だけでも見応えがあるほどです。踊りの動きの美しさは感動しました。インド舞踊も始めてみました。万人に共通する「これが正しい」がないということはわかっているつもりでも、全く気づかず過ごしています。ここが平和だということなのでしょう。
- インド舞踊を始めてみましたが、美しさに圧倒されました。また、ここまでに至る旅のお話も大変興味深かったです。行動が出会いを生み、その出会いが行動につながるのだと実感しました。
- 踊りを拝見し、涙が出そうになりました。エネルギー、力を強く感じました。美しかったです。ありがとうございました。
- 異文化に触れてとても良かったです。花の宮先生がご自身の理想と思われる踊りを求めて、自身を高めていかれるところに尊敬を感じました。静かな落ち着いた雰囲気をもたれた方にお見受けしましたが、行動力にすごいなぁと思いました。
- すごく行動的なので、とても驚きました。どのように進んだらいいのか悩んだときは、素直な心で自然に身を任せ歩んでいこうかなと思いました。
- いろんな生き方があるんだと改めて思いました。“自分に素直に”子供に伝えてあげたいと思いました。
- 足の先に手指の先に紅をつけられて、その美しい指先が、まるで筆のように、見ている私たちにメッセージを伝えて下さっている思いがしました。「オディッシィ」の時は御神体として、「自由な踊り」の時は天に対する感謝の心、畏敬の心を捧げられている気が致しました。これからもがんばって下さい。ありがとうございました。
- 在校生の親なので、先生の子供時代の話も興味深く聞きました。何の知識もなく、いきなり舞踊を見たときは、手話を思わせる意味のある踊りかなぐらいに思いましたが、お話を伺って地方により踊りが違い、宗教儀式の踊りであると知り、納得しました。おっとりとした話し方で、しかし芯のある活動や考え方に興味深く聞き入ることが出来ました。
- これまでに歩んでこられた道のりが、物語風に語られ、穏やかな踊りとスケールの大きさに引き込まれました。初めて見る舞は、強く心に残りました。「自分に正直に」とてもすてきな言葉だと思いました。
- 穏やかな話し方とはうらはらのすごい行動力に驚かされました。自ら培ってこられた舞踊を愛されている様子が伝わってきました。最初に踊られた古典舞踊はまさしく神に捧げる舞い、最後の踊りは私には神に祈り、すべてを受け入れられてさらに輝き出すという表現に感じられ本当に感動しました。普段、インド舞踊に触れる機会なんてないので新しい世界を見せていただきました。また、自ら様々なことを発信されている先生の生き方も尊敬します。
- 心の声、大いなる天の意志に身を任せる勇気を感じました。
- 自然に身を任せるということは決して楽な道ではなく苦しいことが多々あると感じますが、とても大切なことを教わったと思います。自分も内向的な性格でそれゆえか、歌や踊りで自分を解放できることを実感しています。内から湧き出るような情感を踊りから伝わる、音楽とともに波動の様なものを感じました。ありがとうございました。
- 目にも楽しく、すばらしいひとときでした。娘の進路(生き方)の参考にもなりました。